パスカルズCD発売記念ライブが1997年11月27日に吉祥寺スターパインカフェでおこなわれた。ライブ当日、来場者に配付された資料を以下に掲載する。

パスカルズ・デビューアルバム

「こりすちゃん・でおーる」

ところで、レコーディングで一番印象に残っているコトは?

松井亜由美

クラクラするくらい暑い日差しの中で、気がついたら録音がおわっていました。

坂本弘道

録音が終わって翌日はみんなでキャンプ!ということで、いろいろ準備もしてきたんだけど、雨が降って中止。結局、終わりは、もの寂しくフェイドアウトしました。音楽を作る作業ってやっぱり孤独なものなんですね。

大竹サラ

乳牛の後ろ姿。鶏の声。二頭のポニーと一緒に奪いあってジュースを飲んだこと。

石川浩司

そーですねぇ。田んぼ(フン)の中にズボッとはまって、次々と斎藤君、三木さんもはまったのがパスカルズだと思った。象徴です。

クリスチィヌ

やっぱり、三木さん他二名が牛フンに足をつっこんで、ちょっと臭めのRecになったことかなー。それと、改めてみんなすごい人達だと思いました。色々な意味で。お酒も強いし、タフだし、演奏ももちろんよかったし。楽しかったのでまたやりたいです。

あかね

「夏休みの絵日記」という感じです。しかもそれが夢の中みたいな。

うつお

外にいる鳥やポニーや牛たちのことを気にかけながらの不思議な空間でした。

ロケット・マツ

人がいっぱいいた。

永畑風人

ポニー。

横澤龍太郎

固い鶏フン。柔らかい牛フン。

知久寿焼

この世の天国でした。

斎藤哲也

Egg Farmがいい場所でした。ピアノもよいピアノで感動しました。

金井太郎

旅館で朝早く起きたら、知久君が縫物をしていた。

三木黄太

すべての音楽的出来事や体験に先だって、一番重大なことはほかでもない、うんこをふんだことです。ジャケット写真の撮影の為に踏み入った畑にまかれていた鶏フンを踏んだことです。他にも石川さんや斎藤君が踏んだのです。それ以来、私達3人は「鳥肥踏之介(とりこやしふみのすけ)」「踏太郎」「踏三郎」になりました。女優の鳥越マリ(?)さんをテレビで見ると、どうにも「鳥肥マリ」さんに思えてならず、私達三兄弟の姉のように感じられます。(実はそうなのです)。(うそ)

 私達三人はうんこを踏んでしまったのです。それはまげようのない事実なのです。パスカルズのメンバーは14人もいます。これは単なるバンドとかユニットという人間関係を超えてひとつの小さな社会を形成しているといえます。この社会は大きく二つにわかれるようになりました。それはうんこを踏んだ3人と踏んでいない11人というふうにカテゴライズされているのです。

 このことで私達3人は傷ついている訳ではありません。ただ単に私達の身の上に起こった事を事実として淡々と受け入れているだけです。さて、私達以外の11人はどうでしょうか。彼ら、彼女らは、このことを話題にしません。私達の事を気づかったり、意図的にそれを避けようとしている訳でもなく、そのことは話題になりません。明治政府がかかげた「四民平等」とか、戦後憲法のとなえた平等という感性は、私達の中に根付いています。おかげで、私達、鳥肥三兄弟は、皆さんと一緒に、音楽を演奏したり、会話を楽しんだり、食事をしたり、なんの不自由もなく日常を送ることができます。年齢から考えますと、私が長兄の踏之介です。家に帰ればなにくわぬ顔をして子供たちをお風呂に入れたり、食事の用意をしたり、学校に送り出したりしています。

 11月27日のライブには私達3人も参加するでしょう。チラリとあたりを見渡し、誰にもわからないように心の中で思うのです。「11人いる」と。

 

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