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すべての音楽的出来事や体験に先だって、一番重大なことはほかでもない、うんこをふんだことです。ジャケット写真の撮影の為に踏み入った畑にまかれていた鶏フンを踏んだことです。他にも石川さんや斎藤君が踏んだのです。それ以来、私達3人は「鳥肥踏之介(とりこやしふみのすけ)」「踏太郎」「踏三郎」になりました。女優の鳥越マリ(?)さんをテレビで見ると、どうにも「鳥肥マリ」さんに思えてならず、私達三兄弟の姉のように感じられます。(実はそうなのです)。(うそ)
私達三人はうんこを踏んでしまったのです。それはまげようのない事実なのです。パスカルズのメンバーは14人もいます。これは単なるバンドとかユニットという人間関係を超えてひとつの小さな社会を形成しているといえます。この社会は大きく二つにわかれるようになりました。それはうんこを踏んだ3人と踏んでいない11人というふうにカテゴライズされているのです。
このことで私達3人は傷ついている訳ではありません。ただ単に私達の身の上に起こった事を事実として淡々と受け入れているだけです。さて、私達以外の11人はどうでしょうか。彼ら、彼女らは、このことを話題にしません。私達の事を気づかったり、意図的にそれを避けようとしている訳でもなく、そのことは話題になりません。明治政府がかかげた「四民平等」とか、戦後憲法のとなえた平等という感性は、私達の中に根付いています。おかげで、私達、鳥肥三兄弟は、皆さんと一緒に、音楽を演奏したり、会話を楽しんだり、食事をしたり、なんの不自由もなく日常を送ることができます。年齢から考えますと、私が長兄の踏之介です。家に帰ればなにくわぬ顔をして子供たちをお風呂に入れたり、食事の用意をしたり、学校に送り出したりしています。
11月27日のライブには私達3人も参加するでしょう。チラリとあたりを見渡し、誰にもわからないように心の中で思うのです。「11人いる」と。
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