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「パスカルズを始めて、もうしばらくすると、3年になる。なんか大きな門の様なものが町のはずれに建っていて、そこをいろんな人が通る。そんな曲があったらいいなと思う。
とても大きな門で、もう空気や光みたいになってる・・・。
そこをいろんな人が通る。
僕には好きなJazzのオーケストラがあってよく見に行ってた。ある時思ったのは、いろいろな人が夕方の広場を歩いているみたいだなって事だ。ただそれだけなのに音楽はすごいなって思った。そんな風にはとても出来ないけど、やってみたいと思ってパスカルズを始めた。
メンバーには楽器を専門にやっていない人もいれば、音楽の熟練工見たいな人もいる自己主張がとても強い人もいれば、すこーしひかえめな人もいる。芸人みたいな人もいる。いろんな人がいる。いい感じだ。ステージで本当に風が吹いてくる様な時がある。そんなバンド、あんまりない。
みんながひとつの町に住んでるともっとすぐにいろいろ出来るのだろうけど、なかなか集れない。あまりなにもしないうちに、もう3年もたちそうだ。
ふるびないうちに、と思ってレコーディングした。初めて作ってみたけど、とても面白かったので、すぐにまた作ろうと思う。
とりあえずみなさん、この一枚めを楽しんでくれたら嬉しいです。よいプレゼントになりますように。 マツ」
三木の最初の印象は「へんな編成」「(人数が多いので)責任が薄い」「へた」とかで、やってみて「楽しい」「興味深い」に変化した。こんな場で「へた」とか書いてよいものかとも思われるが、「へた」というのは、実はスゴイことで、世の中に「上手な人」というのはたくさんいるのだが、「へた」な人が練習すれば確実に上手くなるのにたいして、「上手な人」が「へた」になるのはとてもむずかしい。
昔、ブライアン・イーノがやっていた「ポーツマスシンフォニア」というものがあった。これは、へたな人、というより楽器をさわったことのないような人たちを集めてオーケストラを作って、クラッシックの名曲、「新世界」とかをやっているレコードで、奇妙なものではあるが、ある一面では、音楽産業や音楽をやる人、聞く人たちによって排除されて来たもうひとつの音楽の世界を再発見したものだったと思う。
僕はこのような奇妙な音楽の世界をパスカルズの音楽に感じている。