コツコツ、不安と期待の初ツアーライブ、この日は名古屋のシュークラブ。三木の二人の子供が風邪をひき、朝、近所の小児科に寄ってから、学校と保育室に連れて行く。その後、三木自宅前で坂本君と落ち合い、ライトバンにチェロ2台、機材などを積み込んで東京をたつ。
とても良い天気で、真っ白な富士山を見やりつつ、二人で運転を交代しながら名古屋をめざす。特に渋滞などもなく4時頃、シュークラブにつく。じきに、前日名古屋入りしていた佐藤君も会場に到着、セッティング、リハーサルを始める。
リハ終了後、シュークラブのマスターが用意してくれたお寿司を食べ、お茶など飲みに店を出る。途中、次々と坂本君のファンの人に出会い、名古屋での坂本君の人気に圧倒される。
本番は、それほど広くはない会場だったが、たくさんお客さんが入り、CotuCotuの気合いも十分、「3の1」から演奏を始める。最初の内、「なんじゃこりゃ」という感じだったお客さんも、気合いのはいった変な音楽と、たくみなMCに徐々にうちとけて来て、名古屋出身の(正確には市内ではないのですが)佐藤君のローカルな話題に爆笑。すずやかで、キャッチーな坂本君の曲、「半夏生」で前半戦終了。
若干の休憩をはさんで、後半戦。いきなりディープなバラードナンバー「退廃的な蟹の歩み」で始まる。その後は、比較的テンポの良い曲でたたみかける。反応はまずまず。しかし、会場をうめつくした坂本ファンは、譜面曲の多いCotuCotuの演奏にやや意外と言った感じ。そこで最後の曲、坂本君の「月魚’98」!待ってましたとばかりに電気チェロ、インプロ、コーラス、火花、クラッカーが炸裂。終了後、なり止まぬ拍手にこたえてCotuCotuには珍しいアンコール曲「鳥の歌」を渋くきめる。我々3人は確信した。
というわけで、その後会場でそのまま打ち上げ状態、酔っ払いオヤジと化した三木は、お客さん相手に現代音楽の講議を始める。坂本君は倍音の説明にチェロを持ち出し、ホーミーをまじえて熱く語る。
何時頃だったろうか、シュークラブのマスターは、まだお客さんがいるにもかかわらず、ソファーを移動して我々のベッドを作ってくれた。何から何まで、いたれりつくせりの対応に我々は心から感謝した。
翌日、我々はマスターにお礼を言って、シュークラブを後にした。地元出身の(正確には市内ではないが)佐藤君の案内で、大須の有名店にてみそカツ丼を食べてから大阪に向かう。